不動産担保ローンを家族に内緒で借りるには?知られずに借りる方法とバレるきっかけ

事業資金や急な出費で資金が必要になっても「家族に心配をかけたくない」と思う方は少なくありません。とくに、これまで家族を支えてきた立場の方にとっては、お金の悩みを打ち明けるのは簡単なことではないでしょう。
そんな状況で検討したいのが「不動産担保ローン」です。所有する不動産を担保にすることで、まとまった資金を確保できる可能性があります。
この記事では、知られずに借りる方法と注意すべきポイントを詳しく解説します。
不動産担保ローンは家族に内緒で借りられる?
結論から言えば、一定の条件を満たせば不動産担保ローンを家族に内緒で借りることは可能です。ただし、そのためにはいくつかの重要な条件をクリアする必要があり、さらに完全にリスクを避けることはできないという点を理解しておくことが大切です。
家族に知られずに利用できるかどうかは、主に担保不動産の名義と金融機関の対応方針に左右されます。以下で具体的な条件を解説します。
ワコーファイナンスでは、不動産担保ローンに関する相談を受け付けております。
お困りの際にはぜひお問い合わせください。
単独名義の物件なら同意なしで契約できる
自分が100%の所有権を持つ単独名義の不動産であれば、家族の同意を得ることなく担保設定が可能です。これは民法206条にもとづく所有権の権利であり、法的にも問題はありません。
たとえば、60代の方であれば、住宅ローンを完済した自宅や投資用に購入した不動産を単独名義で所有しているケースも少なくありません。こうした物件であれば、手続き上は家族の関与を必要としません。
一方で、夫婦で共有名義の不動産の場合は注意が必要です。
出典:デジタル庁「e-Gov 法令検索」
https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
ローン会社によっては秘密で借りられることも
不動産担保ローンを提供する金融機関のなかでも、とくにノンバンクでは「家族に内緒で借りたい」という要望に配慮してくれるケースがあります。銀行と比べて審査や手続きの形式が厳格すぎないため、プライバシー面での配慮を期待できるのが特徴です。
具体的には、
- 郵送物の差出人を個人名に変更する
- 連絡を携帯電話のみに限定する
- 在籍確認の方法を工夫する
といった対応をしてもらえることがあります。ノンバンクは顧客一人ひとりの事情を考慮した対応が可能であり、銀行にはない柔軟さがあります。特に「家族や職場に知られたくない」という繊細なニーズに対しては、大きな安心材料となるでしょう。
ただし、これらの配慮を受けるためには、申し込み時に事前に相談することが重要です。契約後に要望を伝えても、対応できないケースがあるため注意しましょう。
家族に内緒の不動産担保ローンがバレてしまう4つのケース
不動産担保ローンを家族に内緒で利用していても、思わぬきっかけから知られてしまう可能性があります。あらかじめ「どんな場面でバレやすいのか」を理解しておけば、事前に対策を取ることができます。
ここでは、とくに多い4つのケースを取り上げ、注意すべきポイントを解説します。
登記簿に抵当権が記録されて見つかるとき
不動産担保ローンを利用すると、担保となる不動産に必ず「抵当権」が設定されます。抵当権とは、返済が滞った場合に金融機関が不動産を競売にかけて債権を回収する権利のことです。
この抵当権設定の情報は、登記簿謄本(登記事項証明書)に詳細に記録されます。記録される情報には以下が含まれます。
- 抵当権設定日
- 債権者名(金融機関名)
- 債権額(借入額)
- 利息や損害金の割合
- 抵当権者名
- 抵当権者の住所
登記情報は法務局で誰でも取得可能であり、最近ではインターネットの「登記情報提供サービス」を使って自宅から簡単に閲覧できます。1通あたり数百円程度の費用で取得できるため、家族が何らかの理由で登記情報を確認した際に発覚するリスクがあります。
出典:法務局「各種証明書請求手続」
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/category_00002.html
出典:一般財団法人民事法務協会「登記情報提供サービス」
金融機関からの郵送物で知られてしまうとき
不動産担保ローンを利用した場合、契約後には金融機関からさまざまな書類が郵送されることがあります。とくに相続や贈与、不動産売却を検討する際には登記情報の確認が必要になるため、そのタイミングでバレてしまうケースが多く見られます。
主な郵送物は、ローン契約書の控え、返済予定表、年間取引報告書、残高証明書、金利変更のお知らせなどです。
多くの金融機関では、封筒の差出人名を工夫するなど配慮してくれる場合があります。しかし、家族が郵送物を管理している家庭では、封筒を見て不審に思われたり、誤って開封されてしまったりするリスクがあります。
とくに注意が必要なのは、年末年始や確定申告の時期です。この時期には税務関連の書類や年間残高証明書が送付されることが多いため、普段は見逃されている書類でも目に留まりやすくなります。
返済が滞り督促で発覚するとき
計画どおりに返済を続けている限り問題ありませんが、何らかの事情で返済が遅れてしまった場合、督促により家族に発覚する可能性が高くなります。
督促の流れは、一般的に以下のとおりです。
1.返済日から数日後の電話やメールでの連絡
2.1週間程度経過後の再度の電話連絡
3.2~3週間経過後の督促状の郵送
4.1~2か月経過後の内容証明郵便での督促
5.3か月以上経過後の法的手続きの準備
とくに督促状が自宅に送られてくると、家族に見つかる可能性が非常に高くなります。内容証明郵便の場合、受取人本人の署名が必要になるため、より発覚のリスクが高まります。
差し押さえで家や土地を失うとき
もっとも深刻なケースが、返済不能に陥り担保不動産が差し押さえられる場合です。このような事態に至れば、家族に内緒にしておくことは物理的に不可能になります。
差し押さえの手続きが開始されると、期限の利益の喪失通知、代位弁済の実行、競売申立て、裁判所による現況調査、競売公告、競売実施、強制退去の流れで進行します。
この一連の過程は数か月以上かかる場合もありますが、裁判所の調査段階や公告が出た時点で、家族に発覚するのは避けられません。
とくに自宅を担保にしている場合、競売により住む場所を失うことになるため、家族の生活に直接的かつ深刻な影響を与えます。裁判所の執行官が自宅を調査に来る段階で、もはや隠し通すことはできません。
内緒の不動産担保ローンがバレたときのリスク
家族に内緒で不動産担保ローンを利用していたことが発覚した場合、金銭的な問題以上に深刻な影響が生じる可能性があります。主なリスクは以下の4点です。
- 家族の信頼を失う
お金に関する重大な決定を秘密にしていたことで、失望や不信感を招く可能性があります。「なぜ相談してくれなかったのか」「ほかにも隠し事があるのでは」と思われかねません。 - 自宅を失うリスク
返済が滞れば、自宅が競売にかけられる可能性があります。長年住み慣れた家を失うことは、生活面だけでなく精神面にも大きな打撃です。 - 地域や親戚に知られる可能性
競売になると公告が出るため、近所や親戚に知られてしまうリスクがあります。結果として、社会的信用や立場を失うことにつながりかねません。 - 問題がさらに大きくなる
一時的に心配を避けたつもりでも、結果的に家族関係や生活基盤に深刻なダメージを与える可能性があります。
これらのリスクを考慮すると、可能な限り事前に家族と相談することの重要性が分かります。一時的に心配をかけることを避けたつもりが、結果的により大きな問題を引き起こしてしまう可能性があるのです。
不動産担保ローンを家族に内緒で借りるコツ
どうしても家族に内緒で資金調達が必要な場合、以下の方法を検討することができます。ただし、それぞれにメリットとデメリットがあることを理解した上で慎重に判断することが重要です。
担保なしで借りられるカードローン・フリーローン
不動産を担保にしない「無担保ローン」は、家族にバレるリスクを大幅に減らすことができます。現在では多くの金融機関がWEB完結型のサービスを提供しており、郵送物なし、在籍確認なしで利用できるケースも増えています。
カードローンの場合、スマートフォンアプリで申込みから借入、返済まですべて完結できるサービスもあり、家族に知られるリスクを最小限に抑えることが可能です。
ただし、デメリットとして金利が高い(年3%から18%程度)、融資限度額が少ない(数百万円程度)、審査が厳しい場合がある、総量規制の対象となるといった点があります。
登記が必要ない無登記ローン
不動産担保ローンのなかでも、抵当権設定登記を行わない「無登記ローン」や「無設定ローン」があります。これらは「登記留保」という形で融資が実行されるため、登記情報からバレるリスクを回避できます。
無登記ローンの特徴は、抵当権設定登記を行わない、登記簿謄本に記載されない、手続きが比較的簡単、融資実行が早いといった点です。
ただし、金融機関にとってはリスクが高いため、金利が高い(年10%から15%程度)、融資限度額が低い(1,000万円程度まで)、返済期間が短い(最長10年程度)、延滞時に一括返済を求められるリスク、支払いが滞ると抵当権が設定されるといったデメリットがあります。
配偶者同意不要のノンバンク不動産担保ローン
ノンバンクの不動産担保ローンは、銀行と比較して顧客の個別事情に応じた柔軟な対応が期待できます。
「家族に内緒で利用したい」という要望に対して、郵送物の差出人名を個人名にする、連絡先を携帯電話に限定する、在籍確認の方法を工夫する、面談場所を配慮する、契約手続きの時間帯を調整するといった配慮をしてもらえる可能性があります。
申込み時に「家族に知られたくない」旨を相談すれば、可能な限りプライバシーに配慮した対応をしてもらえるでしょう。
ただし、金利が銀行より高めの場合がある、在籍確認を完全に回避することは困難、延滞時の督促は避けられない、抵当権設定登記は必要といった点には注意が必要です。
これらの点を理解した上で、総合的に判断することが重要です。
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まとめ
不動産担保ローンは、単独名義の不動産を所有していれば家族に内緒で利用することも可能です。 ただし、郵送物や登記情報の公開、返済遅延時の督促など、思わぬきっかけで発覚するリスクが常にあることを理解しておく必要があります。
とくに注意すべきは、発覚した際に家族からの信頼を失うこと、そして最悪の場合には自宅を失う可能性がある点です。どうしても内緒で借りたい事情がある場合は、ノンバンクの柔軟な対応を検討することをおすすめします。
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